探偵というのも職業のひとつ。
探偵という仕事に憧れている方もいるかもしれません。
あまり仕事内容がはっきりとイメージしにくい探偵という仕事ですが、やりがいはあるのでしょうか?
また、探偵という仕事に向いている性格や特徴はどんなものがあるのでしょう。
探偵に必要な資質の前に、探偵に必要な資格について知っておきましょう。
実は探偵になるために必要な資格はありません。
もちろん探偵学校のような機関で発行している証明書のようなものはありますが、これは国家資格ではありませんので、持っていなければ探偵になれないというわけではありません。
あればいいというレベルの資格であれば、普通自動車免許や自動二輪の免許でしょう。
これだけを考えると、探偵は比較的ハードルの低い仕事と考えることもできるでしょう。
資格は必要がないとなると、やはりそれなりの適正は必要なのでしょうか?
探偵に向いている資質をあげていきます。
探偵という仕事に求められている適正としては、まずは忍耐力です。
暑い真夏でも、寒い真冬でも、必要であれば屋外で調査対象者を見張り続ける必要があります。
尾行対象者がレストランなどで食事をしていたり、居酒屋で飲んでいる間は、店の入り口を監視できる車の中で息をひそめている必要があります。
駐車している自動車の中で、目立たないようにするためには、エンジンは切っておく必要があります。
そうなると狭い自動車の車内で、エアコンなしで息をひそめている必要があるということになります。
こういった過酷な状況に耐えうる忍耐力は必須といえるでしょう。
忍耐力と同様に求められるのが体力です。探偵の仕事は、必要であれば一日中歩き続けることもあります。
しかも重い機材を持ちながら歩き続けるということも少なくありません。
また、探偵事務所の状況によっては、夜遅くまで調査した翌日、朝早くから仕事ということもあります。
体力が低下すると判断力や集中力も持続しづらくなり、調査を失敗する可能性が高くなってしまいます。そう考えると、探偵として働くには、ある程度体力がないと仕事を長く続けることは難しいといえるでしょう。
探偵に向いている適正としては集中力も重要なポイントです。
例えば浮気調査。
調査対象者と浮気相手に見つからないように尾行を続け、ホテルに入る瞬間など、決定的瞬間にはカメラを用意して確実に写真を撮る必要があります。
人込みでの尾行中に、一瞬でも集中力を切らすと対象者を見失う可能性もあります。
調査を確実に成功させるには、一瞬でも気を抜かない集中力が必須といえるでしょう。
探偵の仕事に明確なマニュアルは存在しません。その場その場で状況判断をしながら調査を続ける必要があります。
そんな瞬間の判断で、調査対象者に急接近しなければいけない瞬間や、聞き込みのために飛び込みで調査をする瞬間が訪れます
。
そんな状況でおどおどしているようでは、調査を成功させるのは難しくなります。
ここ一番で堂々と振舞える度胸も探偵には必要な適正といえるでしょう。
探偵の仕事は浮気調査の尾行調査ばかりではありません。
時には聞き込み調査なども必要になりますので、知らない人にも話しかけられるような社交性が求められます。
また、調査を依頼に来た依頼者と打ち合わせをスムーズに行うにも社交性は必要です。
特に依頼者との話し合いの際に社交性がないと、依頼者からうまくニーズを引き出せませんし、信頼を得ることは難しくなります。
他人ともスムーズにコミュニケーションが取れる能力も重要といえるでしょう。
探偵の調査において、ひとつの失敗が調査全体の失敗に繋がりかねませんから、そうそう失敗は許されません。とはいえ、探偵も人間ですので、どうしても失敗することはあります。
しかし、このひとつの失敗を引きずってしまうと、次の仕事にも影響が出かねません。
失敗は失敗として受け止め反省をしつつも、いつまでもひとつの失敗を引きずらず、気持ちを切り替えることも重要になります。
ここまで細かく探偵に向いている適正について考えてきましたが、そんな様々な適正を求められる探偵という仕事において、やりがいとはどんなものが考えられるでしょうか。
まずは何といっても「調査で結果が出せたとき」はやりがいを感じるでしょう。特に依頼者の要望に100%応えるような結果が出た場合は、探偵冥利につきるといえるのではないでしょうか。
また、調査で結果を出すために、「仲間との連携がうまくいったとき」も探偵としてのやりがいを感じる瞬間です。尾行調査などは、一般的に2~3人でグループを組んで、うまく連携しながら行います。その連携がキレイに決まると探偵としては充実感を感じるものです。
探偵としてのやりがいを感じる瞬間は細かい部分にもあります。
まずは、聞き込み調査や尾行調査など、自身の探偵としてのスキルが上昇しているのを実感する瞬間もやりがいを感じるときです。
さらに、盗聴器発見器や、夜間撮影に特化した一眼レフカメラやビデオカメラなど、普通に生活していては扱わないような専門の機材を扱えるようになるのも、探偵ならではのやりがいを感じる瞬間でしょう。
また、尾行や聞き込みなど、日常生活にはない行動をすることで、毎日緊張感をもって生活が送れるのも探偵としてのやりがいのひとつといえます。
そして最後に何と言っても依頼者からの「ありがとう」の一言でしょう。
探偵事務所に調査を依頼してくる人は、基本的に追い込まれた心境で、藁をもつかむ思いで来ています。
そんな依頼者の要望に応え、キッチリと結果を出したことで、依頼者から感謝されたときに、探偵としての大きなやりがいを感じるはずです。
探偵に向いている人を考えると、比較的いろいろなスキルを求められると感じられたかと思います。
探偵自体に資格は必要ないため、だれでも希望すれば探偵として仕事はできますが、探偵としてのキャリアアップや、長く仕事を続けることを考えると、やはりそれなりの適正は必要となります。
特に探偵になりたてで求められるのは体力と気持ちの切り替えでしょう。
集中力や忍耐力も必要ですが、こういった調査中に必要な適正に関しては、一緒に調査する仲間にカバーしてもらうことも可能です。
しかし根本的な体力と、次の仕事に対応するための気持ちの切り替えに関しては、すぐに求められる適正といえるでしょう。
おそらく探偵としての仕事を始めた当初は、体力面や精神面でかなりのストレスを感じるかと思います。そんな序盤の壁を乗り越えれば、数々のやりがいを感じることができる仕事ということができます。
厳しい仕事だからこそ、達成した時のやりがいも大きい。探偵の仕事とはそういった仕事なのです。